ドイツの大学が認める英語の資格試験② 世界共通英語試験の定番 TOEFL®

出願準備

前回のIELTS編に続き、ドイツの大学に出願するのに必要な英語能力証明について解説していきます。IELTSに関しては、こちらをご覧ください。

今回は、グローバル社会で活躍する人なら受けたことがあるであろうTOEFL®(Test of English as a Foreign Language)についてです。

ドイツ語試験よりも、IELTSよりも日本に多くの会場が設置されていて、極論ほぼ毎週やっているので、受験漏れの心配はなさそうです。

英語圏以外の留学にも有効

TOEFL®は、世界規模での英語能力水準向上を目的とする非営利団体ETSが開発、実施する英語の能力試験です。この試験もIELTSと同様、大学レベル以上の英語の理解度を測ることを目的としています。

なので、英語で授業を実施する英語圏以外も含む世界中の大学が、出願時の英語の能力証明として有効な試験の一つに設定しています。もちろん、ドイツの大学に出願するときにも有効です。

首都圏、名古屋、近畿地方なら会場がたくさん

メジャーな試験でもあるので、人口が多い地域では会場に複数選択肢があるぐらいに受験しやすいです。特に東京を中心とした首都圏、名古屋、大阪と京都を中心とした近畿地方の人は受験地を選ぶのに苦労することはないでしょう。

そのほかは札幌、仙台、新潟、山梨、広島、高知、宮崎、沖縄で年に数回開催される程度なので、日程によってはIELTSの方が受けやすいという人がいるかと思います。会場がどこにあるのかを調べるには、こちらから調べてみましょう。

Test: 
TOEFL i8T (Computer Test) 
Find test centers at or near this location: 
Japan, Präfektur Ösakafiß,fi 
Find test dates within this 2-month period: 
October 
November 
2019 
2019 
O Info 
Restricted Reservation Code (If Applicable): 
Find Test Centers And Dates
(出典: TOEFL®)

TOEFL iBT®の受験が一般的

TOEFL®には、テストセンターにてパソコンを通したインターネットベースで実施されるTOEFL iBT®と、ペーパーベースの2種類があります。

IELTSではインターネットベースのテストが割合的に高いかな、という感じですが、TOEFL®においてはTOEFL iBT®での実施がほとんどです。というのも、ペーパーベースでのTOEFL®はインターネットの環境がどうしても整わない場所での限定的な措置であり、さらに会話のパートが技術上の問題から全くないのです。なので、パソコンで文字を読んだり書いたりすることにはある程度慣れておく必要があります。

TOEFL iBT®は、IELTS同様に読解(54~72分)、聴解(41~57分)、会話(17分)、作文(50分)の4つの分野で構成されます。IELTSと大きく違うのは2番目の聴解と3番目の会話の間に10分休憩があり、すべてが一日のうちに終了する点、そして会話はパソコンに音声を録音する形式で行われるという点です。

試験の結果は試験から13日後にオンラインでの送信、または郵送が開始されます。申し込みの時点で、結果を出願先の大学に(最大4通=4か所)郵送してもらうことは可能ですが、後述のリスクもありますのでご注意ください。

※郵送先の一つとして、外国人がドイツの大学に出願するときに高確率で書類を審査してもらうことになるuni-assistも選択可能です。ロケーションコード: 2727

B1ギリギリにならないように

TOEFL®は各分野が30点満点で採点され、総合計が43点以上71点以下ならB1、72点以上94点以下ならB2になります。43点って聞くと簡単そうですよね。でも、これもIELTS同様落とし穴なんです。

出願条件としては、例えば55点以上など、B1の範囲内であっても各大学によって結構違うことが多いです。これに関してはもう各大学が載せている出願条件をしっかり確認すること、不安なら試験課(Prüfungsamt)にメールで問い合わせることを強くお勧めします。

僕の学部はTOEFL®なら57点以上を要求していたのですが、3回ぐらいあと数点というところをうろちょろして、「B1やのになんであかんねん!」とさじを投げそうになったことが何回かありました。

なんかドイツ語より英語の資格取る方が苦労したような気が…。

再採点はできるけど…

TOEFL®でも、IELTSと同様スコアに納得がいかなかったら、テスト後30日以内なら再採点を依頼することが可能です。再採点の申請が可能なのは、作文と会話のみで、各分野80USDかかるので、よく検討してから申請しましょう。

申請は

1.ETSのアカウントから直接(支払いも同時に)するか、

2.こちらのPDFファイルに必要事項を記入して、支払い証明と一緒にファイル下部に記載されている指定の住所に送付してください。

申請、及び手数料の支払い後から3週間後に再採点の結果が通知されます。大学に出願する場合、その結果を直接大学や審査機関uni-assistに送れるようにしている方は再採点の依頼はできません。

申し込み方法

テストに申し込むには、ETSでアカウントを作ってから日程と会場を探し、個人情報の登録と支払いを済ませる必要があります。支払いはオンライン決済なので、後述の支払い方法のいずれかを用意しておきましょう。

@TOEFL 
Language Preference English 
Sign In for Test Takers 
Returning Users 
Username 
Password 
Sign In 
Eugot Username Eugot Password 
or 
New Users 
Create an Account 
O Learn more about the TOEFL@) test
(出典: TOEFL®)

日本で受験する場合は以下のいずれかの身分証明書の情報の登録、及び当日の持参が求められます。

・氏名、写真、署名が掲載されたパスポート

・氏名、写真、署名が掲載された政府発行の ID

・氏名、写真、署名が掲載された政府発行の運転免許証

・運輸局発行の証明書を含め、氏名、写真、署名が掲載された州または地方 ID カード

・氏名、写真、署名が掲載された軍人 ID

日本以外で受験する場合は有効なパスポート情報を登録、当日は原本を持参してください。

一般の人が持っているのはパスポートと運転免許ぐらいでしょうか。とにかく強調されているのは、公的な書類に顔写真と署名があることです。テストセンターに入るときに提示を求められるので、直前に出しておきましょう。

言うまでもないですが、申し込みの時に登録した情報(氏名、証明書番号など)は当日持参した原本と一致している必要があります。結婚などで名字が変わる方はご注意ください。疑問点があるときは専用のメールアドレス(TSReturns@ets.org)にお問い合わせください。

【注意】締め切り後の申し込みには追加料金が

2023年11月現在、申し込み料金は245USDです。日本での受験ならAmerican Express®, Discover®, JCB®, China Union Pay®, Diners Club®, Mastercard® または VISA®.PayPal® アカウントでの支払いが可能です。

申し込みの締め切りは試験日の7日前ですが、それを過ぎて試験日の4日前までの直前登録が可能です。ただし、7日前以降の申し込みには追加料金として40USDをさらに払わないといけないので、おすすめはできません。

(出典: TOEFL®)

対策方法

TOEFL®もIELTS同様に有料、無料の準備コースや教材を公開しています。

こちらはテストまでの8週間を上手に活用するためのドリルのようなものです。読解、聴解、会話、作文をまんべんなくカバーし、テストの全体像をつかみやすくしています。

無料のテスト問題をやってみたいという方はこちらを見てみましょう。実際のテストの一部を以下のリンクで実践してみることができます。

読解 

聴解 (スクリプトのみ、オーディオはついていません。)

会話 (オーディオはついていません。)

作文 

もしくはこちらから、1回分まるまる模試を体験することもできます。

もしくは、Amazonで教材を探すこともできます。TOEFLはドイツへの留学を意識しなくても、日本で知っている人が多く、日本語の教材が出回っているので、結構品ぞろえは豊富です。

TOEFL 教材候補(日本語表記) ※リンクをクリックしてください

Value Packがお得!

ETSによるTOEFL®対策パッケージがいくつか販売されています。特にValue Packと名付けられたシリーズは、模試、対策本など本来はばら売りのテスト対策教材が詰め合わせで最大40%お得に購入できます。

301 Moved Permanently

これからTOEFL®を数回受ける予定がある方は、Value Pack Premiumを購入すると、申し込み料金が割引になるクーポンが入っているので、こちらを検討してもいいかもしれません。

タイピングの落とし穴

英語は今も正直苦手ですが、僕が特に苦労したのが作文の時のタイピングです。この記事を読んでくれていて、かつTOEFL®を今から初めて受けようと勉強している皆さんに一つだけアドバイス。マジでタイピング練習しといた方がいいです。

英語の勉強そのものはいくらでもやりようがあるし、個人の相性もあるでしょう。ただ、パソコンを強制的に使わされるテストで、制限時間を気にしながら自分の考えを画面にキーボードで、しかも外国語で打ち込むのは思ったより難しいものなんです。

さらに言うと、テストセンターで使うことになるパソコンのキーボードは未だにキーがデカめ、というか厚めのやつにあたる可能性が高いのでそこにもつまづくことも考えられます。作文が終わるころには、冗談抜きに指吊りそうなところまできました。できるだけ指は慣らしておきましょう。

一昔前のキーボードって無駄にデカい。

タイピング練習のための無料サイト「e-typing」は簡単な単語から練習が始められるので、僕個人的にはお勧めです。

インターネットでタイピング練習 イータイピング | e-typing 英語タイピング
ウェブ上で無料の英語タイピング練習ができます。基本からじっくり学びたい方、もう一度練習し直したい方、ぜひご利用ください。楽しくタイピング練習しませんか。

気が付くと大金が飛んで行っている…みたいな目に合う人も

いつも思いますが、こんだけ金払ってるからにはスマートに一発で自分の目指す点数取りたいですよね。僕ですか?ええ、上に書いた通り何回も失敗しましたよ(涙)。皆さんが僕みたいに無駄金を払わないことを祈ります!

ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!

別のブログも読んでいただけたらうれしいです。

んでは、また~。

コメント

タイトルとURLをコピーしました