ドイツの大学に出願するために、ドイツ語能力を何らかの方法で証明しないといけないとなったときに挙がる資格試験の一つに”telc Hochschule C1“というものがあります。
ドイツ国内でのみ受験可能なので、ドイツで大学の出願準備している人向けの記事になりますが、該当する皆さんはぜひ参考にしてください。
記事を書くにあたり参照したのは、telc事務所の概要ページ
語学学校aleduのtelc Hochschule C1の概要ページ
Einfach zum Studium!: Deutsch für den Hochschulzugang: Deutsch für den Hochschulzugang, Lehrbuch mit Audios, C1
Einfach zum Studium: telc Deutsch C1 Hochschule (トレーニング教材)
Pruefungstraining. telc Deutsch C1 Hochschule
Prüfungstraining: telc Deutsch C1 Hochschule (模擬試験)
です。
今回は読解編の解説をしていきます。
問題形式と時間配分
telcの読解は、大問3問を90分で解きます。ただ、第3問は2パートに分かれていて、どちらも小問とは言い難いボリュームなので、実質大問が4つあるものと思った方がいいと思います。
問題文の文章からマーキングしていこう
ペーパーテストの鉄則として、一つの大問の中で問題文の説明書きは必ず先に読んで、重要な箇所を先に頭に入れておきましょう。それから本文なりを読むと、答えに特に注目して読んでいけます。
長い方の文章から読み始めると、後で別に必要なかったと分かるところもあるので、効率的ではありません。
第1問 文章の穴埋め
記事の中に2,3文入りそうな空欄が6つほど設けられています。記事の後に、その候補となる穴埋め用の文章がそれより多く記されているので、空欄ごとに適切な文章を選んで回答します。
ダミーの文章がある
空欄より穴埋め用の文章が多いので、2つほど余る候補があります。後々回答を見直すときに、余った方の文章と皆さんが回答に選んだ文章でどちらが意味が通るのか、さらっとチェックしておきましょう。
第2問 段落の内容が担う役割を選ぶ
一つの記事が5つぐらいの段落に分かれています。物語に起承転結があるように、それぞれの段落にも、全体の文章の中で役割があります。
筆者が自分の意見を表明する段落、その根拠を例示する段落、反対意見に反論する段落、妥協案を提示する段落などなど。一つの段落を、筆者がどのような意図で書いたのかを問題文となる選択肢から選んで回答します。
ダミー問題文はない
問題文は全部で5,6問あり、それぞれに適切な段落を選択します。段落の数より問題文の数が多い場合でも、問題文につき一つ段落を選ぶので、該当する段落がない問題文はありません。
第3問 小問1 正誤判断
問題用紙1ページぐらいの記事を読んだ後に、10問ぐらいの問題文があります。それぞれ、記事の内容と合っているか、間違っているか、そもそも文章にはないことを書いているのかを判断します。
その後、記事のタイトルとしてふさわしいものを3つの選択肢から一つ選びます。
文章の内容と関係ない問題文を見つけられるか
今まで語学の試験を受けてきた方なら経験があると思いますが、こういう正誤判断を求められる問題で、記事の内容に反する問題文と全く関係ないことを書いている問題文の間で迷ってしまうとどつぼにはまります。
経験則ですが、関係ない内容の問題文は、記事の内容から察するにそうかもしれないが、はっきりと明記されてはいない内容であることが多いと思います。なので、記事の内容と比較して、どうもそれに言及していないと思ったらはじいておきましょう。
第3問 小問2 語彙選択
問題用紙1ページの半分ぐらい量がある記事に単語一つ入るぐらいの空欄が約20カ所あります。1カ所=1問につき、4つの選択肢があるので、適切な語句を選んで回答してください。
引っ掛けにはまると怖い
仕組みは簡単ですが、日常で意識しないとうっかり同じように使ってしまう単語が選択肢に入っているので、そこを見極められるようにトレーニングしておくことが大事です。
語幹が一緒だけど、分離動詞の頭が違うとか、同じ動詞と組み合わせて使う別々の前置詞とか、当然ですが引っ掛かりやすい単語で受験者を惑わせようとしてきます。
また、最後の問題なのでそれまでに時間を使ってしまってて、ここに取り掛かろうとしたらもう後10分みたいなパターンだと、焦りが生まれて解けるものも解けなくなってしまいます。なので、語彙問題が得意なら後ろから始めるのもありです。
telc自習用教材
冒頭でも紹介しましたが、参考書としては
- Einfach zum Studium!: Deutsch für den Hochschulzugang: Deutsch für den Hochschulzugang, Lehrbuch mit Audios, C1
- Pruefungstraining. telc Deutsch C1 Hochschule
の2冊をお勧めしています。
その他、役立ちそうな教材は以下の通りです。
自社アプリで語彙力トレーニング
telcは、C1受験者用に独自のアプリを開発しています。無料版で第1章だけ体験可能で、その後は有料のコンテンツです。参考書で勉強しているだけでも結構語彙力は上がると思いますが、とことん勉強したい、という方にお勧めです。
Android版
iOS版
得意な解き方に合わせて解く順番を組み立てて
すぐ上でも書きましたが、第3問から解き始めて戻っていく方法も一つだと思います。もちろん得意不得意があるので、過去問や問題集を解いてみて、ご自身にあった解き方を見つけて実践するのが一番です。
ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!
別のブログも読んでいただけたらうれしいです。
んでは、また~。
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