ドイツの大学に正規留学するにあたって、ドイツ語能力を証明するための資格試験として必ず挙げられるのが、ゲーテインスティテュートが主催する“Goethe Zertifikat C1”です。
日本で受験できることもあって、日本では知名度が高いので既に知っている人も多いかと思います。
記事を書くにあたって参考にしたのは、
Klett社出版の”Mit Erfolg zum Goethe-Zertifikat: Testbuch C1“と、Hueber社の”Fit fuers Goethe-Zertifikat C1“です。
今回は読解編の解説と対策です。
問題形式と時間配分
読解の大問は3つ、合計70分で解きます。見直しは、この制限時間の中で各自やりくりする必要があります。
柔軟な解き方が求められそう
また、僕がドイツ語試験の対策記事を書くときに、いつも回答部分を先に読んでから解くように言っていますが、ゲーテの読解に関しては個人的にそれに限らなくてもいいのかなと思います。
大問1 要約文の穴埋め
最初に見るのは空欄が10個ある短い要約文、続いて要約のもととなる記事が並びます。皆さんは、この記事を読み進めながら要約文の空欄を、単語ひとつづつ埋めていきます。
あてはまる単語は基本的に記事の中にそのまま載っていますが、中には要約文の文法に合わせて形を変えなければいけない単語もあります。例えば記事の中での動詞を、要約文の書き方に合わせるときに動名詞に、といった感じです。
うっかり元の文章からそのまま書き写して減点になるケースもあり。
記事の段落ごとに解いていく
ここでは、まず記事の段落一つを読んで、それに当てはまる要約文の空欄を埋めていくとやりやすいかなと思います。要約文を一気読みしても空欄だらけで、記事を通して読んだところで何が問われているのか全部把握しきれず、内容を無駄に遡る手間がかかりそうなので、省エネな方法を選んでいきましょう。
問題数は上記の通り10問、回答想定時間は25分です。
第2問 表現の抜出し
書き出しの命題は、社会問題の解決策を探ることだったり、どうやって出会いを求めるかだったり、はたまた旅行のプランを提案することだったりします。それに対し4つの独立した文章A, B, C, Dが次に並び、解答欄に当てはまる表現を抜き出していくことになります。抜き出し方は短文、単語で意味が通じるように書ければ大丈夫です。
解答欄は全部埋められない
解答欄はカテゴリー別に5つあり、それぞれの文章から何を抜き出したかを書く場所が設けられています。こうして見ると、埋めるべき空欄が、5(問題数)×4(文章の数)で20個あるように見えますが、実際はこのうち10個までを解答としなければなりません。
つまり、一つの文章からすべての解答欄に当てはまる表現を抜き出すわけではないのです。ていうかできません。ここで答えを探そうと一つの文章を読み込むことにはまってしまうと、思わぬ時間をくってしまうので、要注意です。
というわけで問題数は10問、解答想定時間は30分です。解答時間が示す通り、ここで一番てこずることが予想されるので、慎重に事に当たりましょう。
第3問 文章穴埋め
最後は記事にある10個の空欄に当てはまる単語を選んで埋めていく形式です。空欄一つずつに候補となる単語が4つあるので、適切な単語を一つ見つけましょう。構成自体は非常にシンプルで、とっつきやすそうな印象を持つ人も多いかと思われます。
語彙力勝負!
解き方自体は簡単だし、記事のテーマを深く知っていたら有利ということはないのですが、格変化活用、冠詞と名詞の関係(いわゆるder, die, das)、慣用句などシンプルに語彙力があるかどうかが問われます。
最後の問題ということで、もしかしたら思ったより時間がない中で解かないといけなくなるかもしれません。なので、受験までに解答の演習だけでなく、普段から問題の中の覚えられそうな言葉を自分に取り入れられるように心がけましょう。
実は結構トリッキーかも
改めて解説のために問題集を見て、他のドイツ語試験とも比較してみると、読解に関してはゲーテの試験はちょっと他とは違う点が目立つような気もします。こちらを受けると決めたら、対策はしっかりしておきましょう。
ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!
別のブログも読んでいただけたらうれしいです。
んでは、また~。
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