学生生活を始めるとなると、お金をどこかで調達することも考えることになります。
奨学金がある、ご両親に援助してもらえるという方は、それがドイツにいる間常に悩みの種になるということはないでしょう。しかしそれに頼りきれない方は、自ずと選択肢にバイトを入れているはずです。
今回はドイツでバイトを始めるにあたって、必要になる自分の情報、提示する書類について解説します。
滞在許可証の補足用紙
皆さんが滞在許可を受け取るときに、もう一つこんな紙をもらいます。
これはZusatzblatt zum Aufenthaltstitel /zur Aufenthaltskarte /zur Aufenthaltserlaubnisといって、これを持つ外国人がドイツで1年の間どれだけ働いていいのかを示しています。
1日の労働時間を8時間として、大学生は年間全日120日、もしくは半日(4時間)240日分、つまり960時間/年の労働が許可されています。
バイトを始めるときに雇用先から提示を求められ、滞在許可証とセットなので、常に財布の中などに入れておくことをお勧めします。
納税者番号
住民登録をすると、数週間後郵送で数字11桁の納税者番号(Steueridentifikationsnummer)が送られてきます。これはバイトをするときに、雇い主に求められます。
(同級生によると脱税目的で敢えて聞いてこないところもあるみたいですが。)
なお、これは一度発行されると生涯変わることなく適用されます。つまり、バイトだけでなく、その先でドイツの企業に就職することになっても必要なので、かなり重要です。
万が一なくした場合は、ドイツの税務省が同じ番号を郵便で再通知してくれます。無料ですが、4週間ほどかかることがあるので、大事な書類として保管しておきましょう。
年金保険番号/社会保険番号
日本のアルバイトと同様に、ドイツでも給料や労働時間に線引きがあり、そのラインを越えると給料から年金保険料(Rentenversicherungsbeitrag)と社会保険料(Sozialversicherungsbeitrag)が差し引かれます。
ドイツでミニジョブ(Minijob)に属するアルバイトはそういったラインの下にある労働形態なので、このうち社会保険料の支払い義務は免除されます。さらに、単発のアルバイトなどであれば年金保険料も申請することにより支払わなくてもよくなります。
学生が従事しうる労働形態の分類に関してはこちら
年金保険料を払う、払わないにかかわらず、Rentenversicherungsnummer(年金保険番号)/Sozialversicherungsnummer(社会保険番号)の提示はバイトをするときに求められます。現代社会では、年金保険番号として扱われることが通例です。これは各保険会社に聞いておきましょう。TKの場合、どちらも同じ番号です。他の保険会社でも同じというパターンがほとんどですが、念のため本当にそうか確認しておくといいでしょう。
この番号の構成は、各保険会社固有の番号(2桁)+自分の生年月日(日、月、年)+自分の苗字の頭文字+男女(男: 00-49、女: 50-99)+Prüfziffer(そんなに重要そうではないので割愛。自分に割り振られた番号が分かればいいです。)となっています。
年金保険料支払い免除を申請する用紙
先ほどちらっとご紹介した、年金保険料の支払いを免除してもらうための申請用紙はAntrag auf die Befreiung von der Rentenversicherungspflicht(年金保険支払い免除申請)という長ったらしいタイトルです。なんかややこしそうな印象ですが、自分が記入するのは自分の名前と、以下に紹介する年金保険の個人番号と、署名だけなので、思ったよりは簡単です。単発バイト先に言えば送ってくれると思うので、軽い感じで聞いてみましょう。用紙の一例
これはあくまで単発のバイトが対象です。僕の経験から言うと、会社やお店で長期でアルバイトしていたら年金保険料は払っていました。そうではなく、展示会の受付やサッカーの試合のチケット売りなんかの長期になりえないバイトでは、むしろ進んでこの申請用紙を配ってくれていました。
書類管理の癖をつけておこう
皆さんがドイツに抱くイメージの一つに「なんとなくお堅い」というのがあると思います。それはおそらく、若いころから公的書類を発行されることによって受けられるサービスがしっかりあるからじゃないか、と僕は考えています。実際書類不備に血相変えて怒鳴り散らす受付の人もいるし、後出しではなく然るタイミングで全部揃えて来いという姿勢を崩してはくれません。
なので、今回紹介した書類や情報は自分ですぐ引き出せるように、それらを管理する場所は決めておきましょう。虫の居所の悪いドイツ人に更なる問題を持ってくると、必要以上に怒られます。
ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!
別のブログも読んでいただけたらうれしいです。
んでは、また~。
コメント