有り余るメリットにありつこう!ドイツの学生寮事情

大学生活

日本の大学と同じように、ドイツにも大学や学生生協が運営する学生寮があります。

ドイツ語では、一般的にStudentenwohnheimと呼ばれています。

その名の通り、学生対象の居住区画です。寝室は基本的に個室、そのほかキッチンとシャワースペースが共用というところもあれば、それらをも完全に独り占めできる一人用住居というパターンもあります。

今回は、そんな学生寮のメリットと、ちょっと注意、警戒するべき点をご紹介します。

安い!!!!!

何と言ってもこれが何に差し置いても魅力的です。僕は2セメスター目の終盤でWGから一人用住居に移りましたが、なぜか寮の方が家賃が安かったのです。

どういうからくりになっているのか、いろいろ想像はつきますが、常に部屋が空くのを待っている人がいるので、料金を低く設定してもすぐに人が入ってくる=収入源としては安定しているということなんじゃないかと思います。

もしかしたらWGが不当に高かっただけ…?

最低限の家具と設備が揃っている

学生寮は基本的に家具付きで、僕の場合は勉強用の机、椅子、ベッド、棚がリビング兼寝室に備え付けてありました。もちろんキッチン、冷蔵庫、トイレ、洗面台、シャワー込みです。(洗濯機と乾燥機は共用スペースにありました。)これはWGでもそうですが、極論日本から持ってきたスーツケースの中身だけ持ってくれば住み始めることができます。

参考に、僕が住んでいた部屋をご紹介します。あくまで一例なので、何があるのかを参考にする程度にしてください。

インターネットができるか

僕の部屋には、インターネットのケーブル接続用コンセントがあり、ケーブル、またはWi-Fi用のルーターがあればすぐにネットサーフィンが始められました。この形式じゃなくても、フロア単位でWi-Fiが飛んでいたりすることがあるかもしれません。

逆に(今時ないとは思いますが)、ネットなしの学生寮にあたるリスクも一応考えておきましょう。

他の学生と仲良くできる

当然ですが、他の学生がお隣さんになります。ドイツの学生は歳も国籍もここで学び始めるまでのバックボーンもバラバラで、自分が想像しないような体験をしてきた人と知り合うチャンスがあります。

僕の場合、同じアパートの中では情報学から教育学に転身したエジプト人、カンフー経験者のブラジルと中国のハーフ、同じ学部のカメルーン人なんかと仲良くなり、時々彼らと話したりするのが楽しかったです。遠い異国で心細い思いをしなくて済んだのは、彼らのおかげもあるでしょうね。

(出典: Flickr “Three” by Riza Nugraha)

ざっと紹介できるメリットはこんな感じです。これだけでも十分魅力的だと思いませんか?前のブログでちらっと書きましたが、僕は入学直後に入寮希望を学生生協に出してから、9カ月も待ちました。つまり、その時点では全室埋まっていて、なおかつ先に自分の番を待っている人が9カ月分もいたのです。それだけ、学生寮が人気だということが分かっていただけると思います。

いいことばかりじゃない

しかし、そんなプラス材料いっぱいの学生寮にも、気をつけるべき点があります。それがこちら。

競争率が高い

先ほども書きましたが、学生寮はいつでも大人気です。僕が待っていた9カ月の間に、何人の学生が入れ代わり立ち代わり自分が住むことになる部屋に住んでいたのかわかりません。合格通知をもらうのが遅かったなら、学生寮1本に絞って住む部屋を探すのは無茶です。WGをはじめとするほかの可能性も並行して探りましょう。

隣人トラブル

どこでも選べるものではありませんが、隣人がどんな人かによって自分の部屋にいても住環境の快適さは大きく変わります。

(出典: いらすとや)

僕の隣にはアフリカ系の男の子が住んでいて、月1回か2回、金曜から土曜朝にかけて友達とどんちゃん騒ぎをしていてものすごく困りました。何回か怒鳴り込みに行っても、いうことを聞いたり聞かなかったりでストレス溜まりましたね…。

先述のブラジルと中国のハーフのカンフー氏にこのことを愚痴ったら、なんと彼はアパートの管理人とパイプを持っており、管理人直々に注意させるところまで持って行ってくれました。

…その後、またそのアフリカ人集団がやかましくなったので再度相談しに行ったら、管理人に「警察呼んでいいよ。」とさじを投げられてしまいましたが。

今思えば、呼んでやればよかったと思います。

ハウスルール

これは特にキッチンやシャワーを他の学生と共有する部屋に住む人に言える話ですが、掃除のリズム、それこそ週末のパーティなどなど、共用スペースをいかに管理するのかが同居人と共通認識下にあるのかを事前に確認したいところですね。

もちろんWGにも言えることです。あと、知り合いの話だと、冷蔵庫の自分の食事を知らない間に平らげられてしまったこともあるそうです。

街の中心から離れてるかも

学生寮が安いのは、もしかしたら郊外に建っているからかもしれません。単純に土地代が安いですし。ただ、大きい街なら交通手段は結構あるし、街が小さいなら大学のそばにあったりというパターンを考えれば、不便と言い切るほどではないかもしれません。

そうは言っても住む価値あり

前半で紹介したメリットは学生寮ならでは、と言える点が多いと思います。僕にとって何より安さは魅力であり続けました。一人部屋がその前に住んでいたWGよりも安いなんて想像できただろうか、いや、できない(反語)。逆にデメリットは、他の居住形態でも考えられることなので、運だと思ってある程度は割り切りましょう。

ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!

別のブログも読んでいただけたらうれしいです。

んでは、また~。

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