以前の記事で、ヨーロッパで使用されている言語習得の基準、CEFR(GER)について、そして外国人がドイツの大学へ留学する際に語学資格として認められるドイツ語試験について解説しました。
今回からそれに基づいて、ドイツの大学に出願するには、どの語学試験を受けるべきなのかをがっつり目に掘り下げていきます。
今回は、日本でも受けられるドイツ語試験、「Goethe-Zertifikat C1」についてです。
東京、大阪、京都に拠点
日本では東京と大阪にオフィスを構え、京都には日独芸術交流の場「鴨川ヴィラ」も設置している、ドイツ政府がドイツ語教育、ドイツ文化発信の場として立ち上げたゲーテインスティテュート。ドイツ語を自分で始めようと思った方は、この名前を聞いたことが一度ならずともあると思います。
試験は主に東京、大阪で
ゲーテインスティテュートの東京、ならびに大阪オフィスでは定期的にCEFR対応のドイツ語テストが開催されています。京都 鴨川ヴィラでの開催はあまり見かけませんが、2020年7月にC1の試験が開催されるようです。
テストの名前にもCEFRがちゃんと記載されているので、教材や準備コースで対策しやすいと思います。
会話の順番は申し込み順
ゲーテのドイツ語C1レベルのテストは、「Goethe-Zertifikat C1」と呼ばれ、読解(70分)、聴解(約40分)、作文(80分)を通して、その後他の受験者と二人組に割り振られ、会話のテストを最大15分受験するというスケジュールです。
会話のテストは、自分の番が回ってくるまで待機なので、最終的な終了時間は待機時間の長さによって変わってきます。
自分の番がいつになるのかはランダムということではなく、試験申し込み先着順なので、地方から会場に来られる方や、会場近郊に住んでいるけど、試験の後外せない用事ができそうという方は、なるべく早く申し込みましょう。2020年6月に実施要項の最新版を確認すると、東京では筆記のために朝9時過ぎに集合、遅い場合は21時終了になるかもしれないとのことでした(驚愕)。
一方大阪では、2021年2月の場合、定員50人で筆記含めて朝10時開始、遅くとも18時終了とのことだったので、実際東京の21時というのは念のための時間設定なのかもしれません。
このテストは、16歳以上対象です。年齢制限以外の受験資格は特に設けられていませんが、目安として最低750時間ドイツ語の授業を大学、ゲーテ、またはゲーテ以外の語学学校で受講しておくことを勧められています。
ゲーテのコースに通えば試験がお得に
ゲーテのいいところは、そういった教材や準備コースを自前で準備してくれるところです。
準備コースに通っていれば、テストの申し込み代金も少し安くなります。
C1のテストなら、外部受験者: 29000 円、ゲーテ語学コース 受講生: 22000 円(受験日からさかのぼって6か月以内にゲーテのコースを受講していた人対象)となります。(2022年12月現在)
ただし、ゲーテの準備コースは日本では東京、大阪、京都でしか受講できないので、テストと準備コースを合わせて申し込むことができるのは、ゲーテのオフィス、または京都の鴨川ヴィラに通える人に絞られます。
オリジナルの教材は自分だけでは調達しにくいかも
教材はオンラインでこちらから探すことができます。コミュニケーション、医学、経済学など、各分野に特化した教本のような形式です。ただ、ドイツ語で紹介されているので何が何だかという状態に陥ってしまうかもしれません。これなら、ゲーテのコースに通った方が手っ取り早いです。
amazonなどのネットショッピングサイトで「Goethe Zertifikat C1」って探したら多少はヒットするようなので、自習に使いたいという方はゲーテの教材をそちらで探す方が賢明ですが、日本語のamazonではそんなにヒットしないみたいです。
以下の画像からamazonで検索した結果一覧をご覧いただけます。下のブロックをクリックして、製品一覧のページにジャンプしてください。
ちなみにドイツにいると、市民図書館で普通に借りれたりします。
ダウンロード可能な練習問題
それよりも手っ取り早いのは、ゲーテのサイトで練習問題をダウンロードしてやってみることです。以下はGoethe Zertifikat C1の分です。
他の試験の練習問題も各ページにあるので、ご自身のレベルに合わせてやってみましょう。
僕も教材を見ながら対策記事を書いてみたので、こちらもご覧ください。
次回はもう一つのドイツ語試験、TestDaF
次回はゲーテの試験とはまた一味違うドイツ語試験「TestDaF」についてです。僕もこの試験を受けてドイツの大学に出願したので、他よりはちょっと詳しく解説します!
ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!
別のブログも読んでいただけたらうれしいです。
んでは、また~。
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